2010年4月5日月曜日

生い立ち~1

ボクは生みの親の顔を知らない。兄弟も多かったそうだが、昔に小さかった頃に別れ別れになっているから顔も思い出せない。でもやっぱり似たような顔つきにはまちがいないだろうね。別に捨てられた訳じゃないが、母親は育児を放棄して衰弱しきったボクらを捨て犬を介護してくれる里親の会の人達が引き取り、育ててくれた。それから半年くらいで現在の家に養子として来たって訳だ。

今の家に来た時は小さな庭に新調した犬小屋に入れられた。その頃、ほんとは外に居るのが好きじゃなかったからほとんど小屋の中で寝ていた。その内あんまり時間を持て余すものだから庭の土をほじくり返して遊んでた。大きな穴をこさえてかあちゃんから大目玉を食らったもんだ。それで夕方になると入口のサッシのガラス戸に向かってぢっと座っていた。「早く中に入れてくれ。」ってね。2時間くらい同じ姿勢で座ってたら「仕方ないから入れてやれ。」って親父が助け舟出してくれた。それからずっと家の中で生活してる。

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